

「町医日碌」と題して町医者の日記を随時掲載しております。
今、神戸市立博物館では「阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展 夜のカフェテラス」が開催されております。
絵心の全くないわたしですがこの「夜のカフェテラス」という絵が昔から大好きでして、いつか本物を観たいと思っておりましたのでついにその念願を叶える日がやってきました。土日はえらい混雑とのことでわたし自身の内視鏡検査のため休診した平日に行ってまいりました。
お昼前に到着しましたが既に行列がありまして、前売り券を持ってる人が優先されるのですが当日券を買うためには並ぶしかありません。で、係員は「今からでもネットで購入したら先に入れます」と言ってましたが、わたしのようなシニア割引(なんと半額)利用の場合はネットでは購入できず並んで窓口で免許証かなんか見せてチケット買うしかないと言われました。なんでやねん。ですが20分ほどで無事に入場をはたしまして、いざ会場内へ。
おそらく今後一生観ることはない多くの名作に続いて「夜のカフェテラス」のための展示室にはA:最前列で観るための列とB:後方だけど早く観れる列と二手に分かれるようになってました。
なんでも待つことが嫌いなわたしは迷わずB列へ、で、ついに長年憧れた名画と対面することができました。
この作品は1888年作とのことですから今から137年も前、日本の明治時代ですが当然フランスの首都パリのカフェと思っておりましたがアルルという街のカフェだと初めて知りました。
いずれにしても豊かな生活があったようです。なぜ昔からこの絵が気に入ってるのか本物を前にして自分でもよくわからないのですがたくさんの星が瞬く青い夜空、黄色の照明の軒先に並ぶテーブルと客と給仕に石畳の道路。このバランスの良さ。酒飲みのわたしはこの絵の中でビール、いやワインを飲めたらと思ってしまうのです。この絵と有名な自画像は撮影OKなんですよ。
後からたくさんの人が続くのであまりゆっくり観ることはできませんでしたが50年来の念願を果たせて満足いたしました。
ただ、今回、いつも博物館や美術館に持参して最前列から肉眼で見るよりも詳細に観察できるわたしの必須アイテムである32倍まで拡大できる双眼鏡を忘れるという痛恨のミスをしてしまいました。ですがこの展覧会は来年2月1日までやってますのもう一回行こうと思います。なんせシニアは半額ですから。
というわけでゴッホさんの絵にちょっとでも興味のある方は是非。
神戸市立博物館「阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展 夜のカフェテラス」
著者:みむら内科クリニック 院長 三村 純(みむら じゅん)
