「町医日碌」と題して町医者の日記を随時掲載しております。
今回はジョンレノンとビートルズに興味のない方はスルーしてください。
映画は1973年〜74年のオノヨーコと別居していたジョンレノンの日々を当事のパートナーだったメイパンの告白をドキュメントにしたものですが、ビートルズとジョンレノンについてはなんでも知ってるつもりだったわたしにとって知らないことばかり、みたこともない写真ばかりの衝撃の内容でした。
当事わたしは中学生で毎年のようにニュースになるビートルズ再結成の噂のなかにジョンがヨーコと別れてロサンゼルスで暮らしているような報道があったことを覚えています。
後年ジョンのインタビューやヨーコの話からはヨーコに半ば追い出されたジョンがロスで酒と麻薬に溺れた自堕落な生活を続けて自ら「失われた週末」と自嘲して言っていたのだとわたしは考えておりまして、メイパンという女性はゆきずりの愛人の一人で、ヨーコに許されてよりを戻した彼は息子ショーンの誕生でさらなる幸せをつかみ音楽活動再開した矢先にあの悲劇が起きたと思っておりました。
ところがところがこの映画で実はジョンとメイは真剣に愛し合い、メイのサポートもあって先妻との息子ジュリアンとの絆を深めることができたし、ポール、ジョージ、リンゴの元メンバーのみならずデビッドボウイ、アリスクーパー、エルトンジョンら超一流のミュージシャンとも交流していたようで、ジョンレノンにとってはとても充実した日々であったことが伺われます。
確かにこの時期に彼が出したアルバムは酒と麻薬に溺れていてはできるはずがない良い曲が多いのでこの映画を観て納得できました。
ニューヨークでエルトンジョンのコンサートに飛び入り参加した直後にラブラブだったジョンとメイに突然の別れがやってきます。
ジョンの心境にどんな変化があったのか、もはや永遠の謎ですが、メイとそのまま一緒になればビートルズ再結成が早くなってたんではなかろうか、などと想像(妄想)しています。
それにつけてもあんな理不尽な最期ではなく長生きしてほしかったと切に思ってしまいます。
著者:みむら内科クリニック 院長 三村 純(みむら じゅん)