「町医日碌」と題して町医者の日記を随時掲載しております。
富士山の魅力とは何でしょう。
日本人は古来富士山を霊峰、神宿る山として崇めてきました。
富嶽三十六景を表した北斎や不二三十六景の広重も富士山に魅了された人たちで現代の私たちに富士を愛するDNAが引き継がれているのかもしれません。
筆者は学生時代東京に遊学しておりまして、住んでいた中野区のマンションの屋上から冬の晴れた日には富士がよく見えました。東京から富士は意外に近くみえるものなのです。
また神戸の実家との往復はいつも新幹線でしたので天気の良い昼間に車窓からみえる富士の美しさに、いつかあのてっぺんに登ろうと考えておりました。
そして3度も登ってまいりましたがいつも深く感じるのはその雄大さです。
山脈ではない独立峰で、しかも4000m近い巨大さ、自分の廻りがすべて富士という山、これを目の当たりにして言葉を失います。
そして火山噴出物でできた登山道を踏みしめて歩いていると、ふと月か火星に居るような気がしてきます。
そんな感覚に浸りたくて筆者は登っているのかもしれません。
さて富士山は活火山です。しかも火山としてはまだ若い山であり、1707年江戸時代の宝永噴火以来300年以上も沈黙していますが、いつか必ず噴火することは確実ですが、それがいつ、富士のどこで起きるかは誰にもわかりません。
宝永噴火は南海トラフ巨大地震の直後に起こりましたので次の南海地震のあとかもしれません。巨大火山の宿命で山体の半分が吹き飛ぶような大噴火の可能性もあります(日本が滅びるかもしれませんが)。
筆者が生きてるうちには起きないでほしいと祈るばかりですが、現在の山容をとどめるうちに3度も良い天気のもとに頂上を踏むことができた健康と幸運に感謝しております。次回は古希での登頂を目指すかもしれません。
ここまでこの拙いブログ、をお読みいただいた方には深く深く感謝いたします。もしもご来院いただけましたらその旨お伝えください。
著者:みむら内科クリニック 院長 三村 純(みむら じゅん)